コラム
住宅購入
分譲住宅を買うまで
分譲住宅を買うまで
住宅の購入はほとんどの方が人生に一度しか経験しないことで、知らないことだらけだと思います。
分譲住宅の住宅ローンを利用しての【購入準備〜引渡し】までを、8つのステップに分けてご紹介させていただきます。
本稿が少しでも皆様の不安を払拭でき、皆様の背中を後押しできれば幸いです。皆様が素敵な住宅に巡り合えればと思います。
ステップ① 事前審査
ほとんどの方は現金ではなくローンを組んで住宅を購入すると思います。 そのローンには厳しい審査があり、それを事前審査と言います。
会社員の方であればお勤め先の会社の情報(資本金・従業員数等等)、ご自身の年収や勤続年数、自己資金……金融機関から見て返済能力があるかどうかを審査されます。
空前絶後の低金利と言われる今の時代。金融機関によって金利や手数料・審査の条件等も変わってきますが、あくまでも事前審査ですので法的な拘束力はありません。 この審査には一週間前後の期間が必要です。
ステップ② 購入申込
上記の事前審査を通過した方が、購入の申込みができるようになります。
口頭ではなく購入申込書という書面を交わす必要があり、購入申込を交わすことで、購入先の会社は【物件】を他の方に紹介することができなくなります。これにより、"【物件】を抑えた”ことになります。
この際に手付金の額を決めます。物件代金の5%~10%が相場だと言われていますが、変わる場合もありますので購入先に一度相談してみてはいかがでしょうか。
不動産は世界に一つしかない唯一無二のものです。貴方がいいなと思っている住宅は他の人もいいなと思っているかも知れません。焦らず怖がらずに決断しましょう。
ステップ③ 契約
不動産の契約を行う前に重要事項の説明が必要です。
大きな買い物となるため、その不動産が有する性質を説明することが法的に義務付けられています。最初に重要事項説明を行い、その後に売買契約へと進んでいきます。
ステップ④ 金融機関の本申込み
前述した事前審査を通過した金融機関に対して、正式な住宅ローンの審査を行ってもらいます。
事前審査の項目に加え持病や既往症等の健康状態等まで審査されます。これを本申込みといいます。ここで借入金額や自己資金、金融機関を確定します。
ステップ⑤ 建物検査
契約した住宅にて、キズや調整不足等がないかを検査します。
フローリングや壁紙のキズ、ドアの調整等を再度確認します。
ステップ⑥ 登記関係
契約した住宅が、どういった構造なのか等を公的に申請します。これを建物表示登記(※1)といいます。
後述する【⑧決済・引渡し】に伴い、購入したメーカーから所有権の移転登記等も行われます。これによってご自身の住宅であるということを証明できるようになります。
登記簿は誰でも閲覧することが可能です。
建物表示登記とは(※1)
建物を建てて一番最初にしなければならない登記です。登記されていない建物について初めて登記簿の表題部を新設し物理的状況(所在・種類・構造・床面積および所有者の住所・氏名)を明らかにする登記です。この登記をすることによって、今まで無かった対象不動産の登記簿が初めて作成されます。
ステップ⑦ 金消契約
本申込みを通過した金融機関と金銭を借りる契約、金銭消費貸借契約を結びます。長いので略して金消契約といいます。
ステップ⑧ 決済・引渡し
上記の金消契約によって決められた金額がお手元の口座に振込まれます。
本申込みや金消契約はあくまでも書面上のやり取りですが、ここでは実際に何千万円という金額が振込まれます。購入したメーカーに代金を振り込むことを決済といい、住まいが自分のものになります。
その後、所有権移転登記(※2)・建物保存登記(※3)・抵当権設定登記(※4)を司法書士が行い、登記簿上には所有者の氏名・住所が登記され、建物と土地に担保権が設定されます。
決済が終わったら住宅まで移動し、鍵の引渡しを始め、最終的なご説明を致します。
所有権移転登記とは(※2)
所有権移転登記とは、この土地の所有権は私にありますということを公的に認めてもらうためのものです。所有権移転登記にかかる費用には司法書士への報酬と登録免許税の2つにわかれます。
建物保存登記とは(※3)
建物保存登記とは、新たに建てた建物について所有権は私にありますと公的に認めてもらうために行う登記です。費用は登録免許税と司法書士への報酬です。
抵当権設定登記とは(※4)
住宅ローンを借りる場合は抵当権設定登記が必要になります。抵当権設定登記にかかる費用には司法書士への報酬と登録免許税の2つにわかれます。
最後に
分譲住宅は土地も建物もセットで購入できるため決断が楽な反面、希望通りの物件に巡り合うことはないと思います。
建物への拘りが強い方は注文住宅も検討すべきだと思います。分譲住宅に比べて金額は上がりますが、間取りや内装・土地まで希望通りの家が出来上がります。どうしても購入に踏み切れない方はそれぞれを比較検討した上で購入することをオススメします。
皆様が素敵な物件と巡り合えることを切に願います。
※「必要になるもの」は、お借入れ金融機関等により異なる場合がありますので、詳しくはハウスメーカー・銀行にご確認ください。